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司法書士 藤井真司事務所(https://www.o-souzoku.net/)
さて、家族の絆をテーマにしたコラムも第5話目。このコラムでは、誰もが直面する相続の事例をもとに相続に起きがちなトラブルや遺言の大切さをお伝えしています。
?自分は天涯孤独だから相続や遺言は不要?
いえいえ、相続人がいない方だからこそ、遺言書は必要です。
今回は、家族の絆を考えるシリーズあらため、自分の大切な何かを考えるシリーズ。
あなたがせっかく築いてきた財産をどこに託すのかを考えてみましょう。
今回の相談者は、米本 寿さん(仮名)70歳。寿さんはもともと一人っ子で、両親はずいぶん前に他界。長年連れ添ってきた妻の喜久子さんも先日亡くなって一人に。近所に従兄や従兄の子供たちは住んでいて交流はあるものの、もし寿さんに万が一のことが起きれば、相続人は誰もいないことに・・。
「もう一人だし、自分が死んだときのことはあまり考えていなかったんですが・・先日、うちの近所の85歳の女性が亡くなって一億の遺産が、遺言書を残しておかなかったために、国庫に納められたと聞いて・・もうビックリで。
「財産が国のものになるなんて嫌だ。せめて自分によくしてくれた方に譲りたいけど、できますか!?」
たしかに、相続人がいない場合。特別縁故者(※)もいなければ、遺産は国のものになってしまいます。せっかく築いてきたものが淡々と処理され、あまり親しくなかった方や国に渡ってしまうのです!それならば、生前お世話になった方へ差し上げたいと思うのが人情ですよね?
※特別縁故者とは、亡くなった方の財産を何らかの縁故関係のある人に習得させるのが望ましいという観点から作られた制度で、次のような方がそれに該当します。
○被相続人と生計を同じくしていた者
○被相続人の療養看護に努めた者
○その他被相続人と特別な縁故があった者
ただし、特別縁故者として認められるのは、とても難しいのが実情です。
したがって、"特別世話になった人に寄贈したい"とか、"お寺や教会、社会福祉関係の団体に寄付したい"など思われる場合にはその旨の遺言を残しておくことが大切です。遺言書は何度でも書きなおしができるため、自分の人生を振り返る時間があるときにこそ、想いを整理してはいかがでしょうか?
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