スタッフブログ

2019.04.08更新

2019年4月上

 新年度とともに、平成最後の月で、新元号が令和になりますね。福岡の桜も4月に入ってからは各地で満開です。今年は、冬にもかかわらず、かなり少雨傾向が続いたことで水源の水が少なかったようで、節水を呼び掛けたりしていましたが、春から夏にかけて本格的な水の需要が始まります。雨が災害の起こらない程度にたくさん降ってくれることを願います。気候は確実に暖かい春に入っていますが、気温の寒暖差が大きいようですので、体調にはくれぐも気をつけて、麗らかな春の季節を楽しんでください。
 さて、“相続について考える”きっかけになればと思って続けていますこのコラムですが、去年は、相続関係の民法(改正相続法と呼ばせてもらいます)がかなり大きく改正されそれが今年施行されます。そこで、改正相続法を少しずつですが、わかりやすく解説していきたいと思いますのでよろしくお願いします。

2019年4月中

 それでは、施行する順番に説明していきたいと思います。
 まずは、平成31年1月13日に自筆証書遺言については、財産目録については自筆でなくパソコンや証書のコピーなども可能になりました。本文は、従来通りすべて直筆で、本文・日付・名前・押印が要件ですが、財産目録については、例えば「財産目録1の不動産は、○○に相続させる」等を本文に書き、財産目録1はパソコンで作成して紙に印刷することが出来るようになりました。ただし、今から申し上げる点が重要ですが、その目録の余白欄に自署して署名押印(本文に押したものと一緒の印鑑)が必要になります。本文と一緒に綴じて契印(割り印)だけでは無効になります。
 次は、平成31年7月1日に施行する改正部分です。これが今回の改正の中心となっています。数が多いので、今回は項目だけにします。個々の内容については次号に順次説明していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 ①結婚二十年の配偶者への贈与は、相続財産へ持ち戻ししない。(相続財産として組み入れない。)
 ②遺産の預貯金は各金融機関ごとにある預貯金の3分の1については、各相続人がその権利を行使できる。
 ③遺言書にて法定相続分を超える遺産を相続した場合は、その登記をしないと他の人(第三者)にそのことを主張できない。
 ④遺留分については、金銭債権として請求することが出来るとした。また、10年以上前の贈与は原則持ち戻しする必要はない。
 ⑤遺産分割の前に処分された遺産は、遺産分割する財産に組み入れる。
 ⑥被相続人の生前に特別に寄与した人には、「特別寄与料」として金銭を請求できる。
以上が主な改正点です。少し短く説明したために難しい言葉が多かったと思います。来月より順次、もっと分かりやすく説明したいと考えています。一つ注意事項としては、改正法は原則遡及効がない(過去にさかのぼって適用しない)ので、施行後に作成した遺言書だったり、亡くなったりした方にしか適用されませんので気をつけてください。

2019年4月下

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2019.03.04更新

2019年3月上

みなさん、お元気ですか。司法書士の藤井です。今年は、インフルエンザが大流行しているようで、前半はA型が2種類で患者数が多かったとのこと・・・これが収まるころにB型が流行するらしいので、まだまだ気は抜けません・・・ご自愛ください。今年は暖冬の影響で桜の開花が例年より数日早くなるようです。福岡では3月中旬頃に桜が花開く予想です。
ところで、今年7月から相続に関する法律が少しだけ変わります。次号より少しずつ触れていきたいと思います。今月は法律改正の堅い話ではなく、まずは、遺言書の簡単な誤解について触れたいと思います。

2019年3月中1

年々、遺言書についての相談が増えていますが、遺言書については「誤解」をなさっている方が少なくありません。知らなくて当然ではあるのですが・・・そのために遺言書を作ることをためらったり、作ろうと思ったらすでに手遅れだったということもあるものです。
「遺言書は作成したいけど・・・」なかなか実行に踏み切れない3つの誤解をここで解いておきましょう。

2019年3月中2

私たちが遺言書のお手伝いをする際、相談者の中には「遺言書を作ると、財産が自由に使えなくなるから困る」と言う方がいらっしゃいます。もし、遺言書に「全財産を●●に相続させる」と書いたとしても、その時点から自分の財産が自由に使えなくなるわけではありません。ここでいう「全財産」は死亡時点で残された財産のことなので、遺言書を書いても、生きているうちに財産をどう使おうとあなたの自由なのです。
また、遺言書に書いた財産の状況が後で現実と大きく異なる場合には、遺言書を書き直すことが出来ます。ですから、「今」の現状と心境で想いを見える形に残すことを考えましょう。

2019年3月中3

「法律どおりに分ければよいのだから、遺言書はいらない」「遺言書を残したところで法律のとおりにしかならない」という思い込みはありませんか?
確かに法律上、相続人はそれぞれ相続できる取り分(法定相続分)が決まっています。例えば夫が亡くなると、妻は2分の1、子供は2分の1をそれぞれ相続する権利があります。しかし、これはあくまでも建前であって・・・実際は、相続人同士で話し合いがつけばどのように財産を分けても自由です。
法定相続分は、遺産を分ける際に何も決まらなかった時の基準。財産の中には不動産や借金などもあり、単純に法定相続分で分けようとすると、住むところを失う人が出るなど、何らかの支障をきたす場合があります。
「法律どおりに分ければ問題ない」と安易に考えず、それぞれの相続人の生活を考慮した遺言書を残すことが望ましいといえるでしょう。

2019年3月中4

遺言書を作ると、相続税がかかると思っていませんか?それは全くの誤解で、遺言書を作っただけでは税金はかかりません。但し、遺産の金額や分け方によっては、将来に相続税が発生する可能性がありますので、心配な方は専門家にご相談して万全を期すことはできますので、検討なさることをお勧めいたします。
私どももご相談に応じておりますので、もし不安な方はお気軽にご相談下さい。

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2019.02.12更新

2019年2月上

 こんにちは。司法書士の藤井です。今年はどちらかというと暖冬気味ですね。しかし、インフルエンザが日本列島のいたる所で猛威を振るっているようです。皆様も、今年は特に健康に留意して、この冬を乗り切ってください。
 ところで、今年は相続関係の法律が変わる年になっています。施行日は今年は1月13日、7月1日で、翌年は4月1日、7月10日と4回に分けて施行されます。特に今年の7月1日の施行が大きく変更になるので気をつけて下さい。いつもこの時期は自筆証書による遺言書を取り上げますが、今年1月13日よりこの遺言書の方式が少し変わりました。基本的な作成方法は変わっていません。以下に記載する通りですが、財産の数や種類が多い方はすべて手書きだと大変になりますので、「財産目録」の形式にして別紙にまとめると分かりやすくなります。この目録についてのみ自筆でなくコピーや印刷という方法が認められるようになりました。少しだけ使いやすくなったのです。
2019年2月中

1月号のコラムで遺言書を書くための鉄板ルールについてふれましたが、遺言書は、「便箋と封筒、消えにくいボールペンや万年筆、印鑑+朱肉」があればどなたでもスグに書くことができます。
遺言書の書きなおしは何度でもできますが、間違うと訂正が大変なのでまずは、「あなたが誰に何を伝えたいか(残したいか)」を整理することが大切です。この機会に「もし自分だったら・・」と考えてみましょう!
【直筆遺言作成のポイント】
■タイトルから本文、日付、氏名はすべて自署します。
■財産の分け方については、自分の財産は何か、誰に相続させたいかを具体的に示しましょう。
■人について書くときは、特定できるように続柄、フルネーム、生年月日などを明記します。
■手続きをスムーズにするために、遺言執行者は指定しておきましょう。
■家族へのメッセージも残すことができます。付言事項に明記しておきましょう。
2019年2月中2

2019年2月下

①タイトルは「遺言書」とします。
②続柄、フルネーム、生年月日を入れて 相続人が特定できるようにします。(相続人以外であるときは住所も書いておきましょう)
③法定相続人に対しては「相続させる」、法定相続人以外に対しては「遺贈する」という言葉を使用します。
 ※「あげる」「譲る」は使わないでください。
 預貯金などまとまった財産については支店名、口座番号も記載しましょう。
 ※残高は書かなくてOKです。
④手続きをスムーズにするために遺言執行者を指定しましょう。
⑤⑥⑦正確な日付、署名をし、印鑑を押します。

※最後の財産目録についてはワープロ等で作成しても可。
或いは登記事項証明書を使用してもいいです。
ただし、⑧の様に遺言者の自筆による署名押印が必要です。

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2019.01.07更新

2019年1月上

 新年あけましておめでとうございます。
 2019年はどんな年になるのでしょうか。去年から「平成最後の~」が流行っていました。今年5月1日より元号が変わりますので、国民全員が関心を持っていることは間違いないでしょう。世界情勢も国内情勢も日に日に変化する激しい一年になりそうですので、しっかりと情報収集して対処していきたいと思います。専門家として皆さんに有用な情報をできるだけ発信したいと考えていますので、よろしくお願いします。
 この事務所通信も今年で8年目になりました。相続について知っていただきたいとの思いで毎月発信しています。
 今年も相続について様々な事例にふれてまいります。相続というと一般的に縁遠く感じるものだとは思いますが、このコラムが皆さんにとって大切な人のことを考えるきっかけになれば幸いです。

2019年1月中1

 年の始まりに、抱負を立てた方も沢山いらっしゃると思いますが、元旦、新年度(4月)、誕生日など「節目」に目標を立てることは、それまでの自分自身を見返し、これからの自分を想像し、目標達成のために努力する良い機会だと言えます。一日のスタートは朝、一年のスタートは元旦。一生のスタートは、誕生日。自分自身をリセットする節目を決めて実行を継続していきたいものですね。

2019年1月中2

 遺言書は、家族や大切な人のために書くものです。しかし、法律上の保護が必要な遺言書は、どうしても形式的になりがちで、ちょっと苦手な人が多いのではないでしょうか。そこで考えられたのがエンディングノートです。これは、遺言書としての法律上の保護はありませんが、遺された家族にとっては、とても助かるものだと思います。なぜなら、いつも一緒にいる家族ならば、ある程度のことを知らせていたりするものですが、最近の傾向として、プライバシーを大きく保護する為に、自分のことを知っている人が居なかったり、知っていても詳しくは知らない人が増えているようです。その最たるものが「孤独死」です。自分の「死に際」に誰も立ち会えないということですから、自分の想いを伝えた人がいることは少ないでしょう。もし、自分の持っている財産や権利或いは義務を書き留めてあり、死後はどうして欲しいかを書いていたなら、遺された人々はどれだけ助かるか想像すれば分かると思います。どんな人でも、社会の一員である以上は死んだ後の手続きが必ずあります。どんなに財産がないと言う人でも、全くない人はいません。何らかの財産や権利をお持ちです。ですから、そのすべての財産や権利には相続が発生するのです。この相続の手続きは、財産や権利の種類ごとに違いますし、どう処分するかを考えるのも大変です。そこで、亡き人の遺志が示されていると、その手続きがスムーズに行くことになります。
 エンディングノートは、気軽な気持ちで書いて頂くといいと思います。街の本屋さんや文房具屋さんで売っていますので、それを使ってもらうとして、私たちは法律家ですので、法律の保護のある遺言書にこだわりたいと思います。

 ボーダー

遺言書は、いざというときの備え。何度も書き直しができるので、「書けるときに書いておく!」のがベストだと言えます。「でも難しそうだし、面倒くさそう」ですよね!?そんな方のために遺言を書くためのポイントを5つお教えしましょう。
まず、最初に知っておこう!遺言書を書くための5つの鉄板ルール。
遺言書を書く前にまず準備するものは、紙或いは便箋、ペン(万年質やボールペンなど消えにくい筆記用具)、印鑑・朱肉です。

 

ポイントその①:すべて直筆で書きましょう。パソコンやワープロは不可。

        夫婦2人で1つの遺言書も×です。

ポイントその②:遺言書を作成した正確な日付(年、月、日)を書きましょう。

        平成26年1月吉日は×です。

ポイントその③:書き間違えたときは、訂正することもできます。

        ただし訂正が厳格です。(詳しくは民法968-2)

        ※そのためにも下書をし、清書することをおすすめします。

ポイントその④:署名をきっちりと!戸籍上の姓名を必ず明記しましょう。

        名字や名前のみは×です。

ポイントその⑤:最後に印鑑をしっかり押しましょう。

        認め印でもOKですが、実印の方がいいです。

        そして、朱肉を使いましょう。

 

あとは実際に書くのみ!皆さまにとって大切な人との絆を考えるきっかけになれば嬉しい限りです。

ボーダー

 

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2018.12.10更新

2018年12月上

 こんにちは。司法書士の藤井です。今年最後の月ですが、相変わらず異常気象が続いているようで、12月に夏日の25℃という観測史上一番高い気温を記録したそうです。暑くなったり寒くなったりを極端に繰り返しているようなので体調管理が特に難しいと思います。お体をご自愛しながら、忙しい師走を乗り越えてください。
 さて、年末には、自分自身の棚卸をかねて、「もしも」自分に何かあった時の残された家族について考えてみるのもいいかもしれません。日々に忙殺される中に、ふと足を止めて、自分のいなくなった後のことをちょっとだけでも考えてみませんか。

2018年12月中

 今回の事例は、私がお世話になっている会計士さんの相談です。その会計士さんのお客様(鈴木良子さん(仮名・75歳)といいます)が「自筆証書遺言を書こうとしていた矢先に容態が悪くなり、遺言を急ぎたいのだが、良い案はないでしょうか?」と相談です。詳しく聞くと、ホスピス入院中で遺言を検討していたとのことですが、ここ数日で様態が悪くなり、意識ははっきりしているものの手の力がなくなり自署できなくなっているとのことでした。鈴木さんは身寄りのない女性で、遺産は面倒をよく見てくれた知人に残したいと考えて、遺言書の内容を検討して、あと一歩で完成するところだったとのことです。私は、時間が無いとのことなので危急時遺言の説明をして、その会計士さんより「今日の午後予定は空いてませんか?」と鈴木さんが入院中のホスピスに行って自分と一緒に証人となって欲しいとの要請があり、他の要件を後回しにして急遽訪問することしました。
 私たちはホスピスに着くとすぐに病室まで案内され、鈴木さんの意思確認の立会となりました。鈴木さんはかなりきつそうなのですが、なんとか遺言をやり遂げようと痛み止めで眠くなりそうな自分を必死に立て直そうと頑張っていらっしゃる様子がとても痛々しかったです。
 危急時遺言の要件は、以下の通りです。①証人3名立会のもとで、遺言者が証人に遺言の趣旨を伝え、②遺言者の趣旨の内容を筆記し、③筆記した内容を遺言者及び証人3人に読み聞かせる等で内容に誤りがないかを確認し、④末尾にその証人3名が署名、押印する。これで、遺言書はできるのですが、その後20日以内に家庭裁判所に審判の申し立てをすることが更なる要件となります。ご本人の死期が近いときに用いられる手法で、遺言案件としてはあまり用いられることがなく私も作成に携わったのは初めてでした。
 この遺言書を作成した翌日、鈴木さんが亡くなったとの連絡を頂いたのにはかなり驚きました。もし、会計士さんが私に連絡をしてこなかったら、そして私が当日訪問できなかったら、遺言は作成されず、鈴木さんの遺志は実現されずに法律の手続きに則って処理されることになります。本当に危急時だったわけで、そう思うと今更ながらドキドキしてしまいます。
 私たちはご本人の遺志実現のために出来るだけの努力はいたしますが、出来ればギリギリのタイミングではなく、じっくりと余裕を持って作成して頂ければ更に良い遺言が作成される事を知って頂きたいと思っております。
今回の鈴木さんのご冥福をお祈り致します。

2018年12月下

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2018.11.05更新

2018年11月上

 こんにちは、司法書士の藤井です。暑かった夏が嘘のようにちゃんと秋も深まり日ごとに気温も下がっています。暑かった夏の分寒い冬が訪れる予感です。秋は短く感じることになると思いますが、今は寒暖差が大きいので体調にはくれぐれも気をつけてお過ごしください。
 年の瀬に向けて、少しずつ忙しくなりそうですが、それに忙殺されることなく今年一年をちょっとだけ振り返って自分の死後のことを考えてみるのもいいのではないでしょうか。まだまだ若いからとか考えずに、今の自分の状況から死後のことを考えてみる時間を持つと、慌ただしい中に落ち着く時間が生まれることでしょう。

2018年11月中

 今回のご相談者は、山下和博さん(52歳・仮名)です。山下さんのお父さん義男さん(78歳・仮名)はご自身で会社を興しそれが成功して今の財産を築いたとのこと。この財産は妻の幸子さん(75歳・仮名)と一緒に築き上げたとして、ご自身が亡くなった後は妻に遺したいと考えていました。そこで、2年前に「全財産を幸子さんに相続させる」として遺言書を作成して、日々を穏やかにご夫婦で生活していたのです。義男さんは持病を持っていることもあり、とても健康な奥さんより先に亡くなると考えていたのですが、信じられないことに奥さんの幸子さんに不幸が先に訪れました。奥様の幸子さんは一か月前に亡くなったのです。和博さんは義男さんが作成した遺言書について、受け取る母がいなくなったが父が亡くなった後の遺産はどうなるのだろうと思い、私に相談されたのでした。
 和博さんは一人息子でもあり、父義男さんの現在の遺言書で相続する権利は、自分に来るものだと考えていたとのことでした。私は、遺言書が無くても一人息子の和博さんに遺産は引き継がれるので問題ないはずだが、お父さんが遺言書を作成した理由があるはずだと考え、お父さんの義男さんと話をさせてもらうようにしました。
 後日、事務所に来てもらった義男さんに、2年前の遺言書作成しの事情を尋ねたところ、「実は私が若いころに認知した子供が1人いるのです。私の会社を盛り立ててくれる妻や子供に迷惑をかけたくないので遺言書を作成しました」とのこと。そこで、義男さんに現在の遺言書は奥様が亡くなったことで、遺産の受取人がいない状態になって無効になっていることを説明すると、「えっ、妻の唯一の子供の和博に行かないのですか」と言われたので、法律上は遺言書の受け取る権利は相続されないと説明しました。義男さんはどうすればいいかわからず、途方に暮れた様子でしたので、私の方から「遺言書を作り直したら如何ですか」と提案しました。すぐに、公証役場に行く手筈を整えて、義男さんと一緒に遺言書の再度の作成をしたのです。次の遺言書には「前に作成した遺言書は全て撤回して、全財産を長男和博に相続させる」として・・・それから、3か月後、義男さんは亡くなりました。あのままであれば、会社を含めて遺産相続が大変なことになっていたのは確実です。和博さんより依頼を受けて作り直した遺言書で義男さんの遺産はすべて和博さんが引き継ぐ手続きをしました。
 遺言書は一度作成したら、それで終わりではなく、状況が変わったり気持ちに変化があればいつでも作り直せます。それと受取人の死亡は、その部分については無効になってしまいますので気をつけましょう。

2018年11月下

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2018.10.09更新

2018年10月上

 酷暑が続いた夏がやっと遠くへ行き、少し寒さも感じるようになり、秋も少しずつ深まってきました。今年は台風が多い年であり、また台風の規模も大きいといいます。海水温が例年より高いとのことで台風が発達しやすい環境にあったようです。その影響で降水量が多くなり、夏は各地で洪水があり、台風による高潮の被害も大きかったようです。普段は台風の被害といえば農作物を中心に報道されることが多いのですが、今年は台風の大雨と強風による人的被害や建物の被害を中心に報道されているように思います。台風だけに限らず、地震も含めて気象全般に気をつけて、過ごしやすくなった秋を満喫しましょう。
 私たちは、不動産に関する所有権やその他の権利や義務の相続による承継を、きちんと登記することによって、様々な権利を守ることを仕事にしています。しかし、亡くなった人から受け継ぐものは、不動産ばかりではありません。もっと色々な財産があります。好むと好まざるとに拘らず、この世にある一身専属しない権利はほとんど相続人が受け継ぐことになります。そして、受け継ぐものは財産(負の財産も含みます。)だけではないことを、しっかりと考えたとき、亡くなった方が受け継いでもらいたいものは何なのかをちゃんと考えたとき、遺産相続についてより良い答えが出るような気がしています。そんなことを考えていると、遺言によって、受け継いでもらいたいものをはっきりと示すことで、遺された人は、遺産相続に迷いや争いが少なくなるのではないかと・・・秋の夜長にしみじみ思う今日この頃でした。

2018年10月中

 先日、芸能界でとても有名な方が亡くなりました。そして、今ではその方の相続問題がワイドショーのネタになっているようです。私は芸能界に詳しくはないのですが、今回の騒動は遺言があればワイドショーを騒がせることはなかったと考えています。芸能界は大御所になると亡くなった後の問題について、誰も意見を言ってくれる人がいなくなるのかなと不思議に思ったほどでした。丁度、「遺言をお勧めするケース」を当コラムにてご紹介したばかりなので、分かりやすいと思い取り上げました。
 この事例を整理すると、その大御所は3回の結婚をして現在の妻と初婚の子が1人、2回目の婚姻で2人の子、合計4人の相続人間での争いとなり、遺産総額50億円以上(著作権を持っている会社の株式、音楽事務所、不動産、現金等)もあり、残された家族で分けようにも複雑です。現在の妻は20年間、大御所をマネージャーとして支えてきて亡くなる数年前に入籍しています。う~ん、揉めますね、これは。6月号と7月号で扱った事例がこれに当たります。①婚姻が複数ある方(6月号)・②不動産などの分けられない財産が多い場合(7月号)の要素が含まれていました。これでは遺言なしで、相続人間の話し合いでは非常に難しいことでしょう。今のところ、遺言書は見つかっていないようですが、まさしく遺言書が必要な事例でした。
 人間関係が複雑だったとしても、亡くなった方にとっては全てが大切な家族の筈です。そんな大切な家族が争い合う姿を本人は天国で見たいでしょうか?しかも、そのときには自分は死んでいて、問題の解決には関与はできないのです。これは辛いですよね。だとすれば、自分が生きているうちに財産の行方を決めといてあげるのが最後の愛情だと思うのですが、皆さんはどう思われるでしょうか?

2018年10月下

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2018.09.13更新

30.9

今年の夏は、猛暑・酷暑続きでしたね。9月の残暑も厳しいようです。また、例年になく台風も数多く日本に来ているようで、何かの天変地異を考えざる得ない状況です。夏の最高気温が40℃を超える場所が数多くあり、35℃を超えるのは当たり前の夏だったので、少し秋めいて32℃の最高気温が涼しい感覚になっているのは、今年の猛暑のなせる業でしょう。まだまだ暑い日が続きそうですし、台風も日本にやって来そうです。災害に気をつけて、身体をご自愛して、少しずつ近づく秋の訪れを楽しむ余裕を持ちましょう。
その季節の移り変わりの中で「相続」に想いを馳せるのも一興ですね。

30.9.2
シリーズでお送りしている、遺言書があると遺産相続がスムーズだっただろうと思われる事例をご紹介します。
【相続人に外国人がいる場合】
前回、被相続人が日本人で、海外に住む日本人の相続について、遺言書の必要性を書かせてもらいました。今回は、国際結婚も珍しくなくなった昨今ですので、外国人が相続人である場合のことについて考えてみたいと思います。被相続人は日本人であることを前提とします。
日本の国籍法は血統主義といって、父或いは母が日本人ならば、その子供は日本の国籍を取得できます。しかし、諸外国は出生地主義といって、両親の国籍に関わらず、出生した国をもって、その子供の国籍を決める国もあります。アメリカ合衆国等がそうです。無国籍或いは重国籍である方はある一定の時期までに自分の国籍を決めなければなりません。日本の場合は22歳までに国籍を決定することになっています。前置きの説明が長くなりましたが、このようなことで、外国人が相続人になることも増えてきているようです。
前にも説明しましたが、原則として被相続人の国籍の民法が適用されますので、日本人の相続には日本の民法が適用され、ご存知のとおり、遺言書等が無い場合は法定相続されます。つまり、外国人の妻或いは子や、場合によっては孫に相続権が発生します。外国の身分制度は日本の様なものばかりではないので、戸籍或いは戸籍に類似するものがあればいいのですが、そういうものがないこともあります。それから何よりも当事者である相続人との外国語でのコミュニケーションも大変になり、必要な書類が日本人のように説明が難しいのです。よって、外国人が相続人になる可能性がある場合は、遺言書を作成することで、例えば日本に住む子供にだけに不動産を相続したりすることが出来ます。ただし、この遺言書は公正証書で作成するのがベストだと考えます。なぜなら自筆証書の場合は家庭裁判所の検認手続きに法定相続人が絡みますので、外国人の相続人がいることで困難になると考えられるからです。
外国は様々な文化や制度がありますし、日本のようにいろんなものが整っている国は珍しいといいます。当事者の多くはコミュニケーションの他、外国文化や制度の理解が十分でないことが多いと考えられますので、このような方が1人でもいらっしゃる場合は公正証書による遺言書の作成をお勧めします。
この遺言書作成については、私がお手伝いしますのでご安心ください。

30.9.3

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2018.08.06更新

30.8.1

今年は、九州北部は梅雨入りも梅雨明けも早くて、猛暑が列島を襲っています。最高気温が35℃を超える日が続いているので、全国的にも熱中症等による体調不良が拡がっている報道がありますが、みなさんもくれぐれも気をつけてこの夏を乗り切ってください。
 8月と言えば、お盆で亡きご先祖さんを偲んで過ごすお盆があります。こういう時に、自分自身の亡き後を考えてみるのもいいかと思います。どんな来世を望んでいるかを考えて、紙にしたためてみると・・・それが、遺言の原案になるのではないでしょうか。

30.8.2
【隠し子(認知した子)がいた場合】
 亡くなった人(被相続人)に、家族以外の子供(愛人に産ませた子供等)・・・いわゆる外に子供(非嫡出子)がいる場合があります。その子供を父親が認知していた場合は、その子供は妻との子供と同等の割合で相続分が認められています。
この嫡出でない子の相続分は、嫡出子の半分ということが民法で定められていました。しかし、平成25年9月4日の最高裁判所の判決により違憲判断がされて、嫡出子と非嫡出子は平等の相続分であることが確定しました。この判決をもとに国会にて平成25年12月11日に民法が改正され、平成25年9月5日以後の相続より適用するとしています。もうちょっと詳しく言うと、平成13年7月1日から平成25年9月4日までは、財産等を分割していなかった場合等(確定的となった法律関係以外)は、改正後の割合で分割するようになっています。もし、遺産分割協議が成立したり、遺産分割協議の審判が確定した後の相続についてはこの改正民法は適用されません。
さて、当事務所で受任した相続案件ですが、父親が亡くなって、その父親名義の自宅を長男名義に変えてほしいという依頼でした。母親はすでに亡くなっており、父親の遺言書もないとのことなので、相続人調査として被相続人の父親の戸籍を取り寄せたところ、父親が認知した子供が1人見つかりました。
依頼人である長男は、事情を説明すれば自宅の名義変更に協力して、遺産分割協議書に押印してもらえると思っていたようでしたが、実際に連絡してみると、その認知した子供は、他に財産があるのではないかとの疑念を持ったため話し合いは出来なくなりました。
結果的には家庭裁判所にて遺産分割調停を申し立て、その調停が成立し、依頼人は認知した子に500万円支払うことで、父親名義の自宅を取得することが出来ました。
このようなケースは遺言書を遺しておくと、遺留分はあるにせよ、全体的にスムーズに手続きが出来たと思われます。30.8.3

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2018.08.06更新

30.7.1

 初夏から盛夏に向かって段々暑くなっています。去年の九州北部の集中豪雨の被害が回復していない朝倉地区等は、少しの大雨でも避難勧告が出ています。そこでお住まいの人は安心できない月でもあります。早く復旧・復興が完了して以前の安心した状態を取り戻してもらうことを願います。
 それから、7月は博多祗園山笠の季節でもあります。この勇壮なお祭りが終わるころには梅雨も明けて暑い夏がやってくるのです。今年の夏も例外なく猛暑・酷暑の夏になりそうです。山笠のように元気にこの夏を乗り切りたいものです。

30.7.2
【不動産等の分けられない財産が多い場合】
 今までは、亡くなった人やその相続人の関係にスポットを当てて遺言を書いた方が良い場合を話してきましたが、今回は、遺された財産の性質についても遺言書が役に立つ場合があります。
 たとえば、農業を中心に生活している人や不動産が自宅のみの人は少し気をつけなければなりません。昭和の時代であれば、多くの人が家業の後を継ぐ相続人やそこに住んで親の面倒を見た相続人に、不動産の全部を渡し、他の相続人は何も貰わないか多少の現金で遺産を分けてることが多かったのですが、最近の相続事例を見ていると、各相続人の権利主張が昭和の時代より強くなっているように感じます。すなわち、相続人の取り分についてキッチリと分配する傾向が強くなっており、裁判手続きになってでもそのようにする人が増えているようです。この傾向が顕著なのも、20年以上も続く不景気のせいでもあるでしょう。
 このような時代背景も手伝って、遺言書にしっかりと想いを遺しておけば争いや亡くなった方の気持ちを十分に残せたものが、均分相続によって予期せぬ結果になることもあるでしょう。例えば、農家にとって大事な田畑を、後継者に引き継がず、均分相続によって田畑を手放してしまったら、農業が出来なくなってしまいます。亡くなった方が農家を引き継いでもらいたいと思っても、相続人の話し合いがうまくいかなかったら、その想いは次世代に伝わらないのです。
 遺言書を遺すことが出来れば、農業後継者に不動産の全部を引き継がせ、他の相続人には現金や保険金を渡すことで想いを達成することが出来ます。それに、遺言書に強い思いを書き残した場合、それを無下にする相続人は少ないと思います。
 不動産を主に話しましたが、分けれられないものは、貴重な動産(宝石等の貴金属、骨董的価値のある物、高価な着物等)や株券等(現預金以外はほとんどです。)もあり、引き継ぐ人を特定した方が良い場合が多いのです。こんな時は遺言書を書かれる方が貰う方を指定をしてあげることによって将来の紛争を防ぐことができると思います。
一度遺言書について考えてみませんか。30.7.3

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

前へ

SEARCH


ARCHIVE


CATEGORY

相続・遺言問題解決の専門家 福岡市の司法書士藤井真司事務所

〒810-0072
福岡県福岡市中央区長浜2丁目5番 港ビル203号室

受付時間 9:00~20:00
電話番号 092-713-4900