スタッフブログ

2021.02.09更新

2月1

 

 こんにちは。司法書士の藤井です。去年より中国から拡散している新型コロナウイルスによる感染症が今年も全世界で猛威を振るっています。ちょうど一年前は正体不明のウイルスとして日本では水際対策で乗り越えられるような話も出ていましたが、全国的に蔓延して非常事態宣言が2回も出る始末です。最初は未知のウイルスでしたが、ここのところその正体も少しづつですが分かってきているようです。楽観するのはまだ早いですが、恐れすぎるのもいけないと思います。生活様式も去年とは大きく様変わりしましたが、この変化に対応して、この冬を無事に乗り切りましょう。
 相続については、ここ数年で配偶者居住権や遺言書保管制度等が出来て、かなり法律的に整備されたと思います。特に遺言書の必要性は時代の要請もあってかなり高まっているようです。是非、遺言書について一考していただけると幸いです。わからない点は遠慮なく専門家である当事務所にお尋ねください。

2月2

1月号のコラムで遺言書を書くための鉄板ルールについてふれましたが、遺言書は、「便箋と封筒、消えにくいボールペンや万年筆、印鑑+朱肉」があればどなたでもスグに書くことができます。
遺言書の書きなおしは何度でもできますが、間違うと訂正が大変なのでまずは、「あなたが誰に何を伝えたいか(残したいか)」を整理することが大切です。この機会に「もし自分だったら・・」と考えてみましょう!
【直筆遺言作成のポイント】
■タイトルから本文、日付、氏名はすべて自署します。
■財産の分け方については、自分の財産は何か、誰に相続させたいかを具体的に示しましょう。
■人について書くときは、特定できるように続柄、フルネーム、生年月日などを明記します。
■手続きをスムーズにするために、遺言執行者は指定しておきましょう。
■家族へのメッセージも残すことができます。付言事項に明記しておきましょう。

 

2月3

2月4

①タイトルは「遺言書」とします。
②続柄、フルネーム、生年月日を入れて 相続人が特定できるようにします。(相続人以外であるときは住所も書いておきましょう)
③法定相続人に対しては「相続させる」、法定相続人以外に対しては「遺贈する」という言葉を使用します。
 ※「あげる」「譲る」は使わないでください。
 預貯金などまとまった財産については支店名、口座番号も記載しましょう。
 ※残高は書かなくてOKです。
④手続きをスムーズにするために遺言執行者を指定しましょう。
⑤⑥⑦正確な日付、署名をし、印鑑を押します。

※最後の財産目録についてはパソコンやコピー等で作成しても可。或いは登記事項証明書等を使用してもいいです。
ただし、⑧の様に遺言者の自筆による署名押印(複数枚に渡る場合は各ページに自署による署名押印及び割印)が必要です。

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2021.01.15更新

2021年1月1

 新年あけましておめでとうございます。


 去年から続き新型コロナウイルス感染症の猛威が現在も続いています。そろそろ2回目の緊急事態宣言が発出するまで追い詰められている状況です。東京オリンピックの開催も一年延期され、今年開催予定ですが、この感染症の影響を大きく受けるかもしれません。この感染症で国民の生活が自粛を強いられて、経済的に又は身体的にも疲弊しているようです。新しい生活様式を取り入れて、この感染症に打ち勝つしか前に進む道はないことははっきりしています。皆さんと共にこの難局を乗り切って新しい時代の幕開けにしたいと思います。


 今年も相続について様々な事例にふれてまいります。相続というと一般的に縁遠く感じるものだとは思いますが、このコラムが皆さんにとって大切な人のことを考えるきっかけになれば幸いです。

 

2021年1月2

 年の始まりに、抱負を立てた方も沢山いらっしゃると思いますが、元旦、新年度(4月)、誕生日など「節目」に目標を立てることは、それまでの自分自身を見返し、これからの自分を想像し、目標達成のために努力する良い機会だと言えます。一日のスタートは朝、一年のスタートは元旦。一生のスタートは、誕生日。自分自身をリセットする節目を決めて実行を継続していきたいものですね。

 

2021年1月3

 遺言書は、家族や大切な人のために書くものです。しかし、法律上の保護が必要な遺言書は、どうしても形式的になりがちで、ちょっと苦手な人が多いのではないでしょうか。

 

そこで考えられたのがエンディングノートです。これは、遺言書としての法律上の保護はありませんが、遺された家族にとっては、とても助かるものだと思います。

なぜなら、いつも一緒にいる家族ならば、ある程度のことを知らせていたりするものですが、最近の傾向として、プライバシーを大きく保護する為に、自分のことを知っている人が居なかったり、知っていても詳しくは知らない人が増えているようです。その最たるものが「孤独死」です。自分の「死に際」に誰も立ち会えないということですから、自分の想いを伝えた人がいることは少ないでしょう。

 

もし、自分の持っている財産や権利或いは義務を書き留めてあり、死後はどうして欲しいかを書いていたなら、遺された人々はどれだけ助かるか想像すれば分かると思います。どんな人でも、社会の一員である以上は死んだ後の手続きが必ずあります。どんなに財産がないと言う人でも、全くない人はいません。何らかの財産や権利をお持ちです。ですから、そのすべての財産や権利には相続が発生するのです。この相続の手続きは、財産や権利の種類ごとに違いますし、どう処分するかを考えるのも大変です。そこで、亡き人の遺志が示されていると、その手続きがスムーズに行くことになります。


 エンディングノートは、気軽な気持ちで書いて頂くといいと思います。街の本屋さんや文房具屋さんで売っていますので、それを使ってもらうとして、私たちは法律家ですので、法律の保護のある遺言書にこだわりたいと思います。

 

ボーダー

遺言書は、いざというときの備え。何度も書き直しができるので、「書けるときに書いておく!」のがベストだと言えます。「でも難しそうだし、面倒くさそう」ですよね!?そんな方のために遺言を書くためのポイントを5つお教えしましょう。
まず、最初に知っておこう!遺言書を書くための5つの鉄板ルール。
遺言書を書く前にまず準備するものは、紙或いは便箋、ペン(万年質やボールペンなど消えにくい筆記用具)、印鑑・朱肉です。

 

ポイントその①:本文は直筆で書きましょう。(財産目録はパソコン等でもOK。)
        夫婦2人で1つの遺言書も×です。
ポイントその②:遺言書を作成した正確な日付(年、月、日)を書きましょう。
        令和2年1月吉日は×です。
ポイントその③:書き間違えたときは、訂正することもできます。
        ただし訂正が厳格です。(詳しくは民法968-2)
        ※そのためにも下書をし、清書することをおすすめします。
ポイントその④:署名をきっちりと!戸籍上の姓名を必ず明記しましょう。
        名字や名前のみは×です。
ポイントその⑤:最後に印鑑をしっかり押しましょう。
        認め印でもOKですが、実印の方がいいです。
        そして、朱肉を使いましょう。

 

あとは実際に書くのみ!皆さまにとって大切な人との絆を考えるきっかけになれば嬉しい限りです。

 

ボーダー

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.12.07更新

202012上

 こんにちは。司法書士の藤井です。相変わらず新型コロナウイルス感染症の流行が続いているようでなかなかおさまりません。

 来年は東京オリンピックという世界的に大きな大会が行われるにも関わらず、なかなか思うようにコントロールできていないようです。是非、オリンピックが開催され、成功裏に終わってくれることを祈るばかりです。とにかく、皆様におかれましては健康に留意して、この師走を乗り切っていただきたいと思います。


 さて、年末には、自分自身の棚卸をかねて、「もしも」自分に何かあった時の残された家族について考えてみるのもいいかもしれません。日々に忙殺される中に、ふと足を止めて、自分のいなくなった後のことをちょっとだけでも考えてみませんか。

 

202012中

 Aさんの2人の娘さんからご相談がありました。

 「私達は3人兄姉で長男の兄と家族全員は兄の親不孝が原因で長い間、絶縁状態です。父は兄には他の兄姉と比べても今まで充分に学費を始め支援をしてきたので遺産の先渡しをしたので、今後の遺産を与える意思はなく、母が亡くなった今では姉と私に全て相続させると口では言いますが、具体的な行動は何もしていません。遺言を書かないと絶縁状態の兄も相続人となるので、何とか父に遺言を書いて貰いたいのです。」

 

 面会の当日、ご紹介されてお目にかかった、Aさんは年齢は80歳でしたが、頭の回転が早く理解力もおありでした。ただ、娘さんから無理矢理勧められての私との面談になったので、冒頭は多少不機嫌でぶっきらぼうでした。

 しかし、話すにつれ打ち解けて頂き、私の説明で遺言の必要性を再認識され、安心して遺言作成のご決心をされました。公正証書遺言の作成当日もお一人でお元気に公証役場までおいでになり、公証人との面接もしっかりとお答えになり、無事に遺言作成も終了して2人の娘さんからも感謝の言葉を頂きましたが、その後の出来事に私はヒヤリとさせられたのです。


 遺言書作成の1週間後、娘さんから連絡を頂き、「父が遺言作成の時の記憶がないと話している。」との連絡を受けました。信じられない話です。面接をした公証人も「お年の割にしっかりしていらっしゃいますね。」と笑顔で感想を言っていたくらいに、面接時には実にしっかりと対応していたにもかかわらず、その時の記憶がお父様にはないというのです。

 

 詳しく娘さんに、聞いてみると、1年くらい前から身辺のゴタゴタが起因してAさんは最近、ごくごく軽い認知症の初期段階と医者からは診断されていたと言います。判断能力的には影響がない程度でしたし、ストレスが引き金になっていたものの現在はその原因も解決しているとのことでした。

 

 なので、この「記憶がない」ということも一時的に記憶がないだけで、後になったら思い出される事とは思いますが、私としては改めて遺言作成を早めにすることの大切さを痛感させられました。あれだけ明瞭な方でも認知症の進行は容赦をしない!遺言を作成する事は重要ではあり、潜在的に書く意思はあるけれど、緊急ではないこの行動は思い立った時に行動をし始めることが1番大切です。

 

 確かに、遺す側と受け取る側の当事者同士だと巧く伝わらない事も多いと思いますが、そんな時には私達を活用してください。私達が説明をすることによって理解も深まり安心して遺言作成される方も多いのです。


 遺言を書くに1番適切な時期は「思い立った、今です。」

 

202012下

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.10.05更新

2020年10月上

 今年は梅雨が長かったからか夏が短く残暑も厳しい日が少なかったように感じます。秋も近づいてくるのが日々分かる季節になりました。寒暖差が大きくなっていますので、いまだ続く新型コロナウイルス感染症や毎年恒例のインフルエンザにも気を付けつつ、体調管理を万全にしましょう。そして、ある程度は自由に外に出られるようになったので、この過ごしやすい秋を少しでも感じるようにしたいものです。
 私たちは、不動産に関する所有権やその他の権利や義務の相続による承継を、きちんと登記することによって、様々な権利を守ることを仕事にしています。しかし、亡くなった人から受け継ぐものは、不動産ばかりではありません。もっと色々な財産があります。好むと好まざるとに拘らず、この世にある一身専属しない権利はほとんど相続人が受け継ぐことになります。そして、受け継ぐものは財産(負の財産も含みます。)だけではないことを、しっかりと考えたとき、亡くなった方が受け継いでもらいたいものは何なのかをちゃんと考えたとき、遺産相続についてより良い答えが出るような気がしています。そんなことを考えていると、遺言によって、受け継いでもらいたいものをはっきりと示すことで、遺された人は、遺産相続に迷いや争いが少なくなるのではないかと・・・秋の夜長にしみじみ思う今日この頃でした。

 

2020年10月中

 私はお客様より依頼を受けて遺言書の作成について支援及び助言をすることがよくあります。お客様には、現在所有する財産にだけ注目して、他のことに気が回らないか、或いは遺言書には書くものではないと考えている方が多くいます。それで、「この不動産は、長男〇〇に相続させる。預金は相続人全員で均等に分ける。等々」の遺産をどう分けるかという内容で終わることが多いです。相続人間に何の問題もない場合や、遺言の内容を伝えている場合はそれでいいでしょう。しかし、本人から見れば何の問題もない相続人(特に子供さん達)に見えても、心の奥底には、親でも分からない感情を秘めている場合があるのです。親の前では、特に心配をかけさせないように、その感情をぐっと堪えていらっしゃる方もいるでしょう。また、相続財産についても、死んだときにある財産だけだと考えている方が多いようですが、実際は相続人に対して本人が生きているときに与えた財産も含みます。これは、特別に与えた財産のことで、日常の食費や生活費を言っているのではなく、特に高額な学費とか結婚の際や子供の家の建築の際に特別に与えた金銭その他の財産のことです。これも全部含めたところで、死亡時の財産と合わせて、相続財産と考えるのです。
 本人がいくら納得しても、相続人には納得できない場合もあるのです。そこで、効果を発揮するのが付言事項となります。そこには本人の想いが遺されているので、場合によっては、個別に渡した特別な財産のことをしっかりと書き込むことで、本人の死後、相続人間で争わないでいいように書いておくのです。きちんと書いておけば、相続人間での疑心暗鬼が無くなり、本人の遺志も伝わることで、スムーズな相続が行われることが多いことを、私は経験上知っています。それから、遺言書はどんな形にしても、本人がしっかりしている内に作成することが大事です。特に付言事項は、本人の気持ちが入る文章ですから・・・。
 ただ、その内容をどのように書くかというと、ある程度法律に沿った内容でないと効果が下がるので、専門家に相談するのがいいと思います。

 

2020年10月下

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.09.04更新

2020年9月上

 今年の夏は、梅雨が長く7月いっぱいまで続いたことで、8月が猛暑・酷暑になりました。9月の残暑も例年以上に厳しいようです。また、日本近海の海水温が高いとのことで台風の発生数も多くなっているようで、最近の大雨や台風被害を考えると、備えあれば憂いなしとの諺通り、災害に備えた準備が大切だと思う今日この頃です。新型コロナウイルス感染症の第二波も下火とのことですが、熱中症とのダブルパンチになっていることもあり、まだまだ残暑厳しい日が続きますので、健康管理には十分気を付けてお過ごしください。暑さ寒さも彼岸までといいますので、あと少しの我慢です。
 こんな季節の移り変わりの中で、次の時代を考える「相続」に想いを馳せるのも秋の夜長の一興ではないでしょうか。

 

2020年9月中

今度の事例は、遺言書を作ったのに、本人が亡くなった後、相続人全員で遺産分割協議をしてその遺言書を使わなかったことをお話ししたいと思います。

 

当事務所に相談に訪れた立花正英さん(62歳・仮名)は、その父親が生前に遺言書を公正証書で作成していましたが、内容については父親から教えてもらっていなかったので、父親が亡くなった後その遺言書を見たとのことでした。そこには、「すべての財産を長男立花正英に相続させる」と書いてあったのです。正英さんによると父親は、昔は田畑や山林を所有しており、都市化のおかげで大地主になったとのことでした。父親は誰にも相談しないで遺言書を作成したと見られ、昔ながらの考えで長男にすべてを引き継いでもらうつもりで遺言書を作成したのではないかとのことでした。この遺言書を見て正英さんはとても困った問題に直面します。知り合いの税理士に相談すると、この遺言書通りに相続してしまうと、すごい金額の相続税が自分にかかってしまうことが分かったのです。(理由は相続税の控除額が配偶者である母親には多く、子供である正英さんには少ないからです。)とてもサラリーマンの自分では払いきれないし、かといって親から引き継いだ土地を売却することも忍びないので、出来るだけ残せるようにと考えたのです。父親は、自分がそんなにたくさんの財産を持っていると認識せず、先祖代々受け継いできた土地だから、次は長男にと考えただけだと思われます。しかし、それが、立花家の財産を危機に陥れることになるとは夢にも思わなかったことでしょう。
税理士と相談して、遺言書は使わずに、相続人全員による遺産分割協議により節税する方法を選びました。幸いにも母親が元気であったので、配偶者に多くを相続させて出来るだけ相続税を少なくするようにして、母親が亡くなるまでに相続税対策を十分に取ることにしたのです。それには相続人全員が賛成してくれたので何とかこの問題をクリアすることができました。

 

このように、財産の価値や形態、相続税対策の有無などを考えたうえで遺言書は作成することが大事です。
税務については税理士等をご紹介できますし、場合によっては弁護士もご紹介できますので必要な時には当事務所へお問い合わせください。

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.08.11更新

2020年8月上

 今年の九州北部は梅雨がなかなか明けず、例年なら先月中旬にでも明けるのに先月一杯かかってしまいました。そのためか、各地で洪水などの浸水被害が出ているようです。特に九州南部は酷くて、熊本県南部の人吉市を流れる球磨川が氾濫してたくさんの人が被害に遭いました。東シナ海の海水温の上昇…いわば温暖化…が要因の一つと言われていますが、ここ数年は毎年、日本のどこかでこの時期になると洪水被害があるようです。皆さんもその辺を十分に注意して生活していくことと、今年はさらに新型コロナウイルスが流行っているようですので、合わせて健康に留意してお過ごしください。毎年のことですが真夏の気温もかなり厳しいものになるようですので熱中症にも気をつけましょう。
 今月はお盆があり、先祖を慰霊する行事が各地で行われると思いますが、新型コロナウイルスのことで、その方法にちょっと工夫が必要になることでしょう。しかし、その趣旨や気持ちについては変わらないと考えます。過去という先祖を現在の私たちがその方たちに想いをはせるとき、ちょっとだけ未来についても考えてみませんか。それが、現在の私が、遺され未来の子供等に想いを寄せること…これが相続だと考えます。お盆はこのいい機会だと思いますので是非未来に目を向けてください。

 

2020年8月中

 遺言書は、故人の遺志をはっきりさせるとても良い制度だと思います。しかし、書面にしたためることがすべてではありません。その事を物語る事件を紹介したいと思います。


 ある時、事務所の電話が鳴り、佐々木和美さん(仮名・78歳)からご主人が亡くなったので相続登記のご依頼がありました。事務所に来ていただいて、佐々木さんの持ってきた戸籍を見せてもらうと、なんと前妻との間に子供がいるのです。このことを知っていましたかと私は聞きました。すると、佐々木さんは、「はい、主人が亡くなる直前に詳しく話してくれました。『実はお前に伝えていない私の子供がいる。しかし、ちゃんと協力してくれるから…』と」そこで、私はまずはその子供さんと連絡を取ることを勧めました。それで、佐々木さんはすぐにその会ったこともないご主人の子供さんの家に行きました。ご主人の亡くなったことや死ぬ間際の話等を伝えると、なんとその人は初対面にもかかわらず暖かく迎え入れ、かつ佐々木さんの提案を快く受け入れてくれたのです。また、自分は一人っ子だと思っていたが、新たに兄弟姉妹がいることが分かって嬉しいとも言ってくれたと…佐々木さんはその後に私に話してくれました。
 早速、相続登記の手続きを始めて、何の支障もなくすぐに登記が完了しました。これは、亡くなる直前にご主人がきちんと奥さんに事実を話して、それが遺言となって相手に伝わったものだと思います。しかし、書面にしていない場合は難しい局面もあると考えられるので、出来ればきちんと遺言書として書面にする方がいいことは言うまでもありませんが、このように遺言によって素晴らしい遺志が実現できることもあるというお話でした。

 

2020年8月下

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.07.03更新

2020年7月上

 今年も相変わらず、初夏から盛夏に向かって段々暑くなっています。梅雨に入っており、例年にも増して線状降水帯が発生したりして豪雨の被害が出ています。まだ大規模な被害地はありませんが、新型コロナウイルス感染症の影響で避難所も安心できない場合もあり、過酷な避難所生活を考えると、今年はそんな災害が出来るだけ少ないことを願うばかりです。
 それから、7月は博多祗園山笠の季節でもありますが、新型コロナの影響で山笠は来年に延期です。ただし、櫛田神社には飾り山は奉納され、疫病退散等の祈願が行われたそうです。この祈願が届いて、新型コロナ感染症の被害が少しでも無くなり、今年の夏も例外なく猛暑・酷暑の夏になりそうですので、元気に今年の夏を乗り切りたいものです。

 

2020年7月中

 今回は、遺言書の作成についてギリギリで作成できた方と、逆に間に合わなかった方のお話をしたいと思います。まず、遺言書の作成には遺言者の意思がしっかりしていなければなりません。特に公正証書により遺言書を作成する予定の方は尚更です。自筆証書遺言はこの意思があやふやな場合はトラブルの元になりますので気を付けなければなりません。
 それでは、まずギリギリ間に合った方の場合をお話しします。その方はガンでしたが、意思はしっかりとしていました。余命は数か月と言われていたようです。そこで、その方の奥様が当事務所にご相談に来れられました。直ぐに、必要な書類を集めて、遺言内容を教えてもらうように伝えたところ、翌日にはそれを準備され、その次の日には公正証書による遺言書作成の日取りを決めました。とにかく奥様の行動が早かったのです。これが功を奏して、遺言書がどうにか作成できました。その方はその二日後に亡くなりました。
 間に合わなかった方の場合は、ご老人でまだまだ元気に生活をしている方でした。遺言書の作成の相談も受けていたのですが、その途中にその方が転んで足を骨折して動けなくなったのです。症状は軽いと聞いていましたので、足の傷がある程度癒えてから、公正証書遺言を作成する予定でした。しかし、数週間病院のベッドで過ごしたことで今まで発症していない認知症を発症されました。その連絡を受けて、急いで数日後に病院に駆け付けたところ、もう遺言書を作成するには無理である状態まで悪くなっていました。それは、骨折から1か月程です。年を取った方は容体が急変する場合があるとは知っていましたが、これほどとは・・・
 上記のことから、それぞれの方の運命と片付けてしまうのは簡単ですが、私は、遺言書を残したいと考えたらすぐに取り掛かり、特に高齢になっている場合は、なるべく早く行動することが大事だと考えさせられました。遺言書の作成に早すぎるはないと考えますので、そのようなお気持ちが少しでもある場合は、すぐに私たち専門家にご相談ください。時間だけは巻き戻すことは出来ませんので・・・。

 

2020年7月下

 

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.06.09更新

2020年6月上

 今年は新型コロナウイルス感染症(以下新型コロナと言います。)のパンデミック(世界的流行)により、いつもの梅雨とは違う感じがします。気候は相変わらず温暖化を示すように暑い日が増えて、局地的な大雨も降っているようです。大雨などの被害が生じると避難所の生活が余儀なくされることになりますが、そこでも新型コロナの対策を講じなくてはならなくなっています。また、一旦収まった様に見える新型コロナも第二波そして第三波がやってくるとの予想もあります。病院の患者受け入れの許容量も新型コロナ対策で十分とは言えないところもありますので、今の時期は体調維持が難しいですが、なるべく健康に過ごすようにして乗り切りましょう。

 

2020年6月中

 遺言を作成したいとご依頼については、私はお客様に合わせた対応を心がけています。例えば、ゆっくりしたご連絡をするお客様であれば、お客様のペースに合わせてこちらも急かすことなく対応します。そんなタイプだと感じていた亀田さん(仮名)から、ある時慌てて電話を頂きました。「珍しいこともあるものだ」と思いながら、お話しをさせて頂くと、どうも遺言を作成する母親の様子がおかしいというのです。以前からごく軽い認知症があったのですが、日常会話は勿論、多少難しいお話しでも不自由なく会話ができ、問題はなかったはずの母親の調子が変であるとおっしゃるのです。当初、私が「認知症だけでは遺言作成は問題はないが、会話が滞ったら危険信号ですよ」と言っていた事を思い出して、遺言作成を急がないといけない!と思われたようでした。高齢者の中には病院や施設に入り環境が変わってくると認知症が急速に進む方を今までに何人も見てきましたが、亀田さんのお母様もそのタイプのようでした。
 事は急ぐ必要がありました。しかし、間が悪いことに新型コロナウィルス感染症が流行っていて最近では病院や施設は親族でも面会を厳しく規制しているのです。家族でもない公証人をはじめ数人が施設内に入ることは施設側から拒否されることが多い時代となっているのです。普段、のんびりしている亀田さんもこの時ばかりはと必死で施設に頼み込み、何とか短時間ならとOKを貰いました。
 当日は公証人を始め初訪問の数人がロックのかかったドアを入り、体温検査とアルコール消毒とそれらの記録を義務化されやっと玄関のとなりのスペースで遺言作成となりました。かなりのハイスピードで作成してそそくさと退出してきました。実際、お母様はかなり弱ってきているご様子でしたが、幸いなことに遺言作成はできたので亀田さんもほっとされていました。
 この事例でも分かるとおりに高齢者の認知症は時として恐ろしい早さで進行していくことがあるので遺言を検討されている方は時間を置かずに行動されることをお勧めいたします。加えて、新型コロナウィルス感染症の流行により病院や施設で公正証書遺言を作成する場面は以前と違ってとても厳しくなっていることも心に留めといて頂き、早めに作成されることが一番大切なご時世になっていることもお忘れなくお願いします!

 

2020年6月下

 

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.05.11更新

2020年5月上

 皆様、元気にお過ごしでしょうか。まさに新型コロナウイルス拡大阻止をするための様々な対策で、色々とご苦労されていることと思います。当事務所でも三密(密集・密接・密閉)を避けて、かつテレワークも若干導入して業務を遂行しているところです。コロナ対策に意識高くして臨んでいるところですが、長引くと経済的な影響が大きくなるのは、どの業種も同じだと思います。自粛生活をきっちりすることしか、長引かないようにする手段はないように思いますので、皆さんと一緒に乗り越えていこうと思います。
 時代が移り変わって行くことは、自然の中で生きている人もやがて死んで次の世代の人に移り変わること・・・その繋ぎ目が「相続」だと思います。何を遺し、そして何を遺さない(遺せない)かは、その人それぞれですが、これを機に相続について考えてみませんか。

 

2020年5月中

 今回は、遺言書があったことが、トラブルを回避した事例をお話ししたいと思います。鈴木健二さん(享年85歳・仮名)は、数年前に亡くなられ、それに伴う自宅の相続登記を、相続人であるその方の奥様、鈴木敬子さん(80歳・仮名)より依頼を受けました。敬子さんのご相談を聞いていると普通に配偶者及びその子供3人の相続でしたが、相談を進めていくうちに一つ困ったことがあると言われたのです。その事とは、長男一郎さんが、健二さんが亡くなる5年前に病気で亡くなっていました。その長男のお嫁さんとは、結婚当初から折り合いが悪く、長男が死んでから、幼い子供2人はお嫁さんの実家で育てているとのことです。法定相続では、亡くなった長男の子供2人は代襲相続人として相続権があります。そして、未成年なので親権者の長男のお嫁さんが代理することになるのです。今回の相続財産は自宅不動産のみで、預貯金はほんの少ししかありません。いわば、今、敬子さんが住んでいる自宅不動産は敬子さんの名義にして、預貯金も今後の生活の足しにするために敬子さんの名義、いわばすべての相続財産を妻である敬子さんに取得させる必要があったのです。敬子さんとその子供2人は、全部の財産を敬子さんがもらうことに異存はなかったのですが、代襲相続人の代理人である長男のお嫁さんが納得しないだろうと考えて、とても悩まれていました。
 数日後、敬子さんより「主人が生前にメモ帳のように、それも切れ端に書いてある遺言書らしきものがある」と連絡があったので、早速見せてもらうことにしました。確かに、一般に考えられる遺言書というよりは、ルーズリーフの切れ端に、メモに近いもののようでしたが、内容は「全財産は妻敬子にあげる」と書いてあり、印鑑も押されていてちゃんとした遺言書の形式になっていました。私は、相続手続きに使えるだろうと考え、すぐに家庭裁判所の検認の手続きをしました。この時長男のお嫁さんが異議を申し立てないことを祈りながら・・・。この検認手続きは意外に何も問題なく手続きが完了し、この遺言書を使って、不動産を敬子さんの名義に変えました。もし、この遺言書がなかったら、亡長男の子供さん(実際はそのお嫁さん)との間で問題が起こっていた可能性が高かっただけに、各相続人が大変な思いをするところでした。
遺言書は、遺された人を救う場合があります。一度検討されるといいのではないでしょうか。その場合は是非専門家にご相談されることをお勧めします。

 

2020年5月下

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

2020.04.02更新

2020.4.1

 今年は世界で新型コロナウイルスが流行しています。新年度にいろいろと予定されている行事もほとんど中止か延期され、経済活動にも大きな支障が出てきています。各地で咲き誇る桜も、それを愛でる余裕はないのが実情のようです。日本はしばらくの間は感染が広がるのを防いでいるように見えていましたが、今月からは大きく感染者が増える可能性が高いとして、不要不急の外出の自粛を各都道府県で呼びかけているところもあるようです。福岡県も呼びかけがありました。政府がどのような対策を取ろうとも、それを国民一人一人がしっかりと実行に移さなければ効果はないのと、特に見えないウイルスとの戦いは、最高レベルの緊張感も必要だと思います。どんな人でも重症化するとあっという間に命に係わることになる病気の様ですので、ここ数か月は大変だとは思いますが、緊張感を持って感染予防に気をつけましょう。
 さて、“相続について考える”きっかけになればと思って続けていますこのコラムですが、久しぶりに当事務所での経験事例を取り上げたいと思います。

 

2020.4.2

 加藤幸男さん(67歳・仮名)は、父親が所有する不動産の相続について、当事務所にその手続きの依頼に来られました。不動産の名義は父親で、父親が亡くなった後、最近母親が亡くなったので、兄弟で話し合って自分の名義にすることになったということでした。持参された資料の中には両親が亡くなった戸籍しかなかったので、相続人であるご自身と弟さんの戸籍等を用意してもらうことと、ご両親の出生から死亡までの戸籍は当事務所に依頼するとして委任状を書いてもらいました。登記名義人が亡くなり、その配偶者が亡くなった後相続登記の依頼があることは珍しくありません。むしろその方が多いとも言えます。その時は皆さんが考えているとおりの相続人であることが多いのも事実です。しかし、ご依頼に基づいていくつかの戸籍を取ってみると、亡くなった奥様は後妻で、一度離婚して再婚されていました。それに、後妻であるお母さんは、前妻の子供である加藤さん兄弟を養子にしてなくて、法律上は子供がいないことがわかりました。それから子供さんは兄弟二人だと聞いていましたが、一人亡くなっている子供さんがいることが分かりました。このことを加藤さんに確認すると、確かに亡くなった母は後妻で、長男は結婚して数年で離婚し、その後死亡していたとのこと。長男には子供が1人いたが養子に出しているとのことでした。相続人を確定させるために戸籍を取りそろえると、結局加藤さん兄弟以外にお母さんの兄弟姉妹及び亡くなっている長男の子供となりました。お母さんの兄弟姉妹は高齢で何人かは亡くなってましたので、その子供(加藤さんから見れば従姉妹的な方)に相続権があり、総勢15人にも上りました。当事務所で各相続人の住所を調べて、加藤さんは大変苦労されて、数年かかりましたが、幸運にもすべての相続人から了承を取り付けて、名義を加藤さんにすることが出来ました。もし、父親が遺言書を書こうと考えて専門家に相談したなら、この度の相続関係が分かり、もっと簡単な相続手続きが可能になると思われます。
 このように、亡くなった人だけでなく、相続人の中に離婚・再婚・死亡・認知・養子縁組等がある場合は、相続関係が複雑になることがありますので、なるべく早いうちに手を打っておく必要があります。特に遺言書は効果的なことがありますので、十分検討するに値します。亡くなってからではなく、そして認知症などを発症する前の早いうちに専門家に相談して、相続時のトラブルを回避しましょう。

 

2020.4.3

投稿者: 司法書士藤井真司事務所

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